硝子体手術(黄斑円孔)に関する説明

          

黄斑円孔とは:網膜の中心で字を読んだり人の顔を認識する重要な部分を黄斑と呼びます。黄斑円孔とはこの網膜の中心部分に穴が開く病気です。症状は中心がしぼんだように見えることです。放置すると中心の網膜がなくなって見えなくなり回復が望めなくなります。

 

手術によって期待される効果と限界:硝子体手術で黄斑を引っ張っている内境界膜を除去します。術後はガスが入りますのでしばらくうつ伏せが必要です(1~5日間)。穴が開いた黄斑部にわずかに見えない部分とゆがみが残りますが、症状はかなり取れます。視機能が良いうちに手術するほど後遺症は軽くて済みます。円孔が古い場合や大きい場合は塞がらず再手術が必要となる場合があります。まれに円孔が再発することもあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手術の合併症と危険性:

A.術中合併症

網膜裂孔:網膜の弱いところがあった場合、術前にほとんどは処置しますが、新たに裂孔ができることがあります。確率は300例に1例ほどです。生じた場合は手術中にレーザーで処置をします。

駆逐性出血(眼球内の急激な出血):手術によって眼球に切開を入れた時に高度の眼内の出血を生じるものです。非常にまれな合併症ですが、0.05%に起こるとされています。

発症した場合に失明する可能性もありますが、近年では硝子体手術によって治療できることも多いです。

B.術後合併症

低眼圧:傷口からの水の漏れが多い場合、眼圧が上がらず眼球にしわが寄ることがあります。治療しなくても大体は短期間で回復します。回復が遅い場合は傷を縫合します。

高眼圧:出血、炎症などで眼圧が上がることがありますが、ほとんどが短期間の点眼・内服治療で回復します。

硝子体出血:手術創や他の部位から少量の出血が起こることがありますが、ほとんどの場合早期に吸収されます。

網膜裂孔:網膜の弱いところがあった場合、術前に処置をしますが新たに裂孔ができることがあります。確率は500例に1例ほどです。生じた場合はレーザーで処置をします。

網膜剥離:網膜裂孔から網膜剥離を起こすことがあります。1000例に1例くらいの確率で起き、硝子体手術を追加して対応します。

飛蚊症:手術は目の中の硝子体をカッターで小さく切って吸引します。術後にわずかに残り飛蚊症の原因になることはありますが、異常ではありません。また、手術による炎症に起因する飛蚊症はガスがなくなって1週間ほどで吸収されて消失します。

角膜混濁:手術操作によって多少なりとも角膜には障害が及びます。しかし、もともと角膜が弱かったり、角膜に障害を与える病気がある場合や手術困難な場合に術後に角膜機能が落ち、角膜が混濁することがあります。重症の場合は角膜移植手術が必要となります。

感染症:まれな事ですが、手術後に眼内で細菌が繁殖することがあります(4000~5000例に1例)。手術直後に起こる場合と、しばらく経ってから起こる場合があります。抗生剤や硝子体手術で治療します。感染が高度の場合は視力障害が残ります。手術後は傷の周りの清潔を保つことが大事です。

C.手術一般における危険性

手術にあたって使用する薬剤に対する予測不能なアレルギー、ショックが起こる可能性があります。また、全身疾患に起因する問題が生じる場合もあります。このような緊急時には医師の判断で患者様に最善と思われる対処をいたします。

 

以上硝子体手術(黄斑円孔)に関しての説明を致しました。ご不明な点があればお尋ねください。