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緑内障手術

トラベクロトミー:
眼内の水である房水が眼外に流れ出る場所(シュレム管)の内壁には網の目(線維柱帯)があり、ここの水の通過が悪くなると水が眼外に流れ出にくくなり眼圧が上がります
トラベクロトミーはこの網の目を手術で切開し流れを回復させる手術です
眼圧下降効果は低いものの手術直後の出血のほかは合併症が少なく比較的安全な術式です
眼圧下降効果は平均で5年くらい持続します
トラベクレクトミー:
薬物療法や房水流出路の再建手術では眼圧のコントロールができず、緑内障が進行してきた場合に房水が直接眼外(結膜【白目の粘膜】下)に流れ出る道を作る手術が行われます
当院が行っているSuture Canalization変法(横山レクトミー)もその一つです
その他にチューブを挿入する術式もあります
眼圧下降効果は高いものの、手術直後に眼球マッサージやレーザーによる糸切り、ニードリング(癒着剥離)などの処置が必要なことが多いです
成功してもブレブ(房水が流れ出て溜まっている結膜の水ぶくれのこと)の維持のために眼球マッサージやブレブ再建術を行ったりします
自然に起こる癒着のため5年間で50%は手術効果がなくなるといわれています
手術により若干視機能が低下します
術後の最も危険な合併症はブレブ感染症です
これはブレブが形成され眼圧が下がった眼では手術の何年後でも起こりえますので注意が必要です
トラベクロトミー手術説明用紙
トラベクレクトミー手術説明用紙
ブレブ再建術説明用紙
隅角癒着剥離術:

眼圧が上がる原因の一つに隅角が狭いことが挙げられます。隅角には目の中の房水が流れ出す(排水溝のような)経路(線維柱帯)があり、ここが虹彩の根元で塞がれることによって目の中に水が溜まりすぎて眼圧が上がります。 

隅角癒着剥離術は癒着した虹彩の根元をはがし、広げてやります。白内障がある場合、白内障で水晶体が分厚くなって虹彩を押し上げ、隅角をせばめるので白内障手術を併用します。

癒着を剥がしてやる
押し上げる
隅角癒着剥離術説明用紙
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